入浴介助の手順を確認

最新記事 起こりやすい事故とは
更新日:2023/10/31

基本的な入浴介助の手順

入浴介助の基本的な手順を見ていきましょう。場面に応じて適切に高齢者のサポートを行う必要があります。

基本的な入浴介助の手順

シャワーチェアーに座るまで

浴室に入ったらシャワーや浴槽のお湯でシャワーチェアーを温めます。冷たい椅子に座ると驚いて転倒する恐れがあるので注意してください。お湯をかけている間も高齢者からは目を離さないようにしましょう。
シャワーチェアーを温めた後は、声がけをして座ってもらいます。シャワーチェアーにひじ掛けが付いている場合は事前に上げておき、本人が座ったタイミングで下ろします。その際は滑らないように注意してください。

身体を洗うまで

まずはかけ湯を行いますが、その際は手足の指先から徐々に身体の中心に向かってかけていきましょう。いきなり体幹部分にかけてしまうとショックで体調が急変する恐れがあります。温度に問題がないことを確認しつつ、末端から全身にかけて身体を温めます。
洗身は身体への負担が少ない箇所から順番に行います。髪・上半身・下半身の順番が基本ですが、人によってはこれまでの習慣でこだわりがあります。その場合は本人の希望に沿って進めましょう。本人が自力で洗える部分については手を出さず、必要な場面のみ介助します。髪を洗う際はシャンプーやお湯が耳に入らないようにシャンプーハットを使用しましょう。手のひらで泡立ててから、指の腹を使って洗います。上半身を洗う際は、頭に近い箇所から下半身に向けて洗っていきます。ボディタオルやスポンジを使って優しく洗いましょう。下半身は足先から陰部に向けて洗っていきます。上半身に比べると自力で洗えない箇所が多くなりますが、陰部や肛門は可能な限り本人に洗ってもらってください。

浴槽に入ってから出るまで

浴槽に入る前にあらためてお湯の温度を確認してもらいます。足元の状態を確認し、滑らないように注意しながら誘導してください。浴槽をまたぐ際は特に注意が必要です。本人の身体状況に応じて声がけや介助を行いましょう。
湯船につかる時間は5分前後が適切といわれています。短いと身体が温まらず、長いと負担が大きくなってしまいます。急激に立ち上がると血圧の変化でめまいを起こし、転倒する恐れがあります。ゆっくり慎重に立ち上がるようにしてください。介助用ベルトで立ち上がりをサポートする際は、重さで介護士自身が転倒する恐れもあります。足元の状態を確認し、慎重に行ってください。
以上が、入浴介助の基本的な手順です。入浴の手順について、高齢者本人から何らかの要望を受けることもあるでしょう。その際は安全第一を念頭に置きつつ、臨機応変に対処してください。

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