入浴時は事故が起こりやすい

最新記事 起こりやすい事故とは
更新日:2023/11/03

起こりやすい事故とは

入浴時に起こりやすい事故を理解した上で適切に対処しましょう。普段とは異なる環境だからこそ、様々なリスクが潜んでいます。

起こりやすい事故とは

最も多いのが転倒

入浴時に起こりやすい事故としてまず挙げられるのが転倒です。発生率と危険度、どちらの面においても最も警戒しなければならない事故です。乾燥している浴室はそれほど危険を感じません。しかし、お湯やシャンプーなどが床に流れている状態だと非常に滑りやすくなります。高齢者は足腰の状態が弱っているので、転倒するリスクはより高くなるでしょう。転倒すると、床に身体を打ち付けたり壁に衝突したりすることで大怪我をしてしまいます。浴室では身体を保護しているものを身に着けていないため、危険後はさらに高くなります。衝撃が遮られることなく身体に伝わり、骨折などを招いてしまいます。

入浴中に溺れる

入浴中に溺れてしまう高齢者も少なくありません。浴槽内の水位は低いので油断しがちですが、高齢者の身体状況などによっては溺れてしまうこともあります。入浴中に体調不良に陥り意識障害が起こった結果、湯船に顔がつかったままの状態になってしまうかもしれません。浴槽に入る際にバランスを崩してそのまま溺れてしまうこともあるため、十分に警戒が必要です。基本的に、入浴介助中は目を離さないようにしなければなりません。目を離したわずかな隙に溺れてしまい、それが命に関わる恐れがあります。特に注意が必要なのは、複数の入浴介助を同時に行うケースです。

ヒートショック

冬の寒い時期に起こりやすいのがヒートショックです。急激な温度変化により血圧が大きく変動し、身体に負担がかかります。失神や心筋梗塞、脳梗塞などの重度な症状を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。冬は脱衣所の温度が低くなりやすいので、事前に温度の調整を行いましょう。

やけど

やけどにも注意しましょう。特に注意が必要なのはシャワーの温度です。自分がシャワーを浴びているわけではないので、熱いお湯が出ていることに気づかず高齢者をやけどさせてしまう恐れがあります。機械浴の際に設定の確認を忘れ、高温のお湯で全身やけどを負わせてしまった事例もあるので必ず温度を確認してください。高齢者は皮膚の感覚が鈍いので、すぐには気づかないこともあります。

皮膚トラブル

高齢者の皮膚は薄く、乾燥が進みやすい状態です。乾燥した皮膚は軽い摩擦でも裂けてしまうので、可能な限り負担を減らすように配慮しなければなりません。アームカバーやレッグカバーの使用、ワンサイズ大きい衣類の着用などの工夫が求められます。

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